デン爺
それが、鬼となっていしまった禰豆子が、日の光を克服したこと。
そして、今までずっと竹を咥えて擬音語のみを発していた禰豆子が片言ながらしゃべったことです。
私は、アニメを見て続きが知りたくて原作を読み始めたのですが、正直この唐突な展開に驚きました。
実際、同様に驚きを持った人は多いのではないでしょうか。
そこで、今回はこのシーンについて整理していきたいと思います。
禰豆子が話すのはどこ?
さて、このシーンですが、
このシーンは第15巻に収録されている
第126話「彼は誰時、朝ぼらけ」のラストページにあります。
ちなみに、このシーンから物語が一気に加速していって、現在の無惨との最終決戦につながっていきます。
まさに、物語の転換部となる重要な場面でした。
話すまでのいきさつ
さて、ここからは、禰豆子が日の光を克服して話すまでの経緯をおさらいしたいと思います。
前回の戦いで刃こぼれを起こした炭治郎は、新しい刀を求め、刀鍛冶の里を訪れる。
すると、上弦の鬼・半天狗と玉壺が村を襲う。
玉壺と戦った霞柱・時透は辛勝。
一方、恋柱の甘露寺と半天狗の分裂体に応戦する炭治郎。
一度は、本体の首を切って安堵がもたらされたかと思ったが、半天狗は首を切っても死なず、近くの刀鍛冶たちを襲った。
炭治郎と禰豆子は助けに向かうが、そんな時太陽が昇って禰豆子の体を焼き溶かす。
炭治郎は禰豆子を日の光から禰豆子を守ろうとするが、それでは刀鍛冶たちが半天狗に食われてしまう。
最愛の妹と、鬼滅隊としての使命。どちらを守るべきか。追い込まれる迷う炭治郎。
しかし、禰豆子は鬼滅隊の使命を守るように炭治郎を蹴り飛ばし、自らを犠牲にすることを選んだ。
何とか半天狗を倒した炭治郎。しかし、最愛に妹・禰豆子は死んでしまった。
日の光に焼かれて禰豆子は骨も残らない...。
そう思っていたのに。
禰豆子が太陽の下でしゃべる!
禰豆子は生きていました。
日の光を克服して。
今まで咥えていた竹は外れ、
「お、お、おはよう」
禰豆子は鬼になってからの、長い眠りから覚めたような感じ。そして、それを表す描写としての朝日の光が絶妙にマッチしていて感動のしーんでした。
しかし、このシーンには正直驚きました。
だって、今まで一切そういった伏線がなかったからです。
そのため、禰豆子は本当に死んだか、それか、その場にいた時透をはじめ誰かが助けた。など何らかの方法で生きていた。という結末を予想しました。
まさか、太陽を克服するという形で生き残っているとは思いませんでした。
なので、このシーンが「鬼滅の刃」を読んでいて一番驚いたシーンとなりました。
伏線となる場面も何もなかったために、この段階でのこの展開は誰も予想できなかったのではないでしょうか。
なぜ日の光を克服できたのか?
では、なぜ禰豆子は日の光を克服できたのでしょうか。
その理由は、第127話「勝利の鳴動」で一部明らかとなっています。
以前から炭治郎が倒した十二鬼月の血を収集して、さらに禰豆子の血を提供し、鬼の血について研究していた珠世さんによると、
禰豆子の血は短時間で成分が何度も変化していて、太陽を克服するようになってきているとのことでした。
また、実際に禰豆子の血で無惨に鬼化された男性が自我を取り戻した。という結果もあったようです。
しかし、禰豆子は自我を取り戻すよりも先に太陽を光を克服するように全力を尽くしている。
だから、近いうちに克服するようになるのでは。と。
また、私は現在も謎に包まれている竈門家の血も関係しているのではないかと思います。
始まりの呼吸・日の呼吸を使い手とし、ヒノカミ神楽を扱える竈門一族。
これは、日の光との何らかの良い相性を持っているのではないかと思います。
何にせよ、コレ!といったはっきりとした原因や関連は見られませんが、
禰豆子の進化や行動はすべてが重要な場面で、私たちの感情を揺さぶってくれるものばかりです。
おわりに
正直、この話をあのシーンの後に持ってくるあたり、後付けというか。
また、「鬼滅の刃」はアニメが反響だったのにも関わらず、物語を閉じようとしていることが話題となっていることから、
このシーンが最終決戦へと向かうキーとなる場面だっただけに、アニメの反響を受けて逆に終わりに持っていく様に方向転換したように感じて仕方がないのですが、
こんなに良いシーンはこれを超える場面はもうないのではないでしょうか。