デン爺
(引用:https://ebookjapan.yahoo.co.jp/)
先にお伝えしますがこの作品は、めっちゃおもろいです。
なので、気になった方はぜひ読んで見てください!
はじめに
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はじめに「貧乏神が!」の基本的な情報を紹介しておきたいと思います。
概要
「貧乏神が!」は助野嘉昭の作品で、ジャンプスクエアにて2008年7月号から2013年8月号まで連載されました。
助野嘉昭は、現在(2019年9月11日)はジャンプスクエアにて「双星の陰陽師」を連載していて、「貧乏神が!」はその前作となります。
そのため、キャラや雰囲気が似ているところも多いので、「双星の陰陽師」がおもしろいと感じている人には、必見の作品であると思います。
また、あまり「双星の陰陽師」を知らないという人に向けて、このような記事も存在しますので、ぜひ読んで見てください。
アニメ「双星の陰陽師」の原作を徹底紹介!スピンオフについても!
さて、「貧乏神が!」に戻って…
こちらは、全16巻・全73話が発売されています。
また、2012年7月から9月まで全13話でアニメ化もされました。
この作品は、月間少年ジャンプの2006年8月特大号に掲載された手塚賞入賞作品の「帰って下さい。」を元にした作品ですが、それは、単行本のおまけとして読むことができます。
また、週刊少年ジャンプ2008年49号に掲載された特別編や、ジャンプスクエアセカンドVol.2、Vol.3に掲載された番外編なども、単行本ではおまけ漫画として読むことができます。
さらに、「連載ではページ数の問題で書ききれなかった、ネタやパートを単行本では再編や書き足しなどをしている。」ということを作者自身が発表しているので、単行本を読むことで「貧乏神が!」のすべてを読むことができると思います。
あらすじ
仏女津市立泰庵高校に通う桜市子は、容姿端麗・頭脳明細・無病息災・男の心配も金の心配もしたことなし・努力の「ど」の字もしたことなし・目の前の信号は全部青!
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という、生まれてこのかた16年ツイてツイてツキまくりの人生を送っていた。
そんな市子にある日、貧乏神の紅葉と名乗る女が現れる。
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そして、紅葉はどんなに逃げても、隠れても様々な方法で市子の前に現れる。
観念した市子は、紅葉に付きまとう理由を尋ねると、
「あなたを、普通の人間にするために来たんですよ」と言う。
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どういうことか、それはこの世には、生命があるものが生まれた時から持っっているエネルギー、「幸福エネルギー」と「不幸エネルギー」が存在している。
しかし、何らか手違いで市子の持つ「幸福エネルギー」は普通の人間が持つそれを遥かに超えていた。
つまり、ツキまくっていた市子の人生はその人より異常な「幸福エネルギー」のおかげだったのだ。
紅葉はその「幸福エネルギー」を回収するため市子の前に現れたのだ。
市子は当然、ツキまくりの人生を失わないために、そして紅葉は「幸福エネルギー」を回収するために
今、市子と紅葉のバカで真面目な「幸福エネルギー」を巡る戦いが始まる!
感想とおすすめポイント!
ここからは、実際に「貧乏神が!」を読んだ感想とおすすめポイントを紹介していきたいと思います。
①パロディが多い!
まず、はじめに「貧乏神が!」を語る上で外せないのが、市子と紅葉が(主に紅葉が)繰り出すパロディの多さです。
それはレパートリー豊かで有名どころで言えば、「ONE PIECE」や「北斗の拳」「ベルサイユのバラ」など多種多様に及んでいます。
そして、これらは、どんな場面でも出てきます。
例えば、なんでもない日常のシーンにも、緊迫した真面目なシーンでもやっっています。
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さらに、巻末にある読者からのイラストに、枚巻1作品だけ「大賞」が選ばれるのですが、それも他の漫画の一部分を形どったものが選ばれるなど、とにかく1冊の隅々においてまで、事細かにパロディとギャグとネタが準備されています。
その上、本編でももちろん、パロディだけでなくギャグやオマージュも連発されているので、それぞれの巻ごとに1冊を通して笑うことができます。
ちなみに、私の一番面白いと思ったパロディネタは、「貧乏神の紅葉がお風呂に入りきれいにされてしまったことによって、性格が180度変わってしまう。」という話で、繰り出される「DEATH NOTE」のあの有名な場面を再現したパロディネタです。
これは、本当に面白かったです。(笑)
それはなぜか、
具体的に説明しようと改めて考えると、このシーンを含め、「貧乏神が!」に登場するパロディネタは、ただ乱発されているのではなく、すべてそれらのシーンに見事に当てはまっていた。からです。
しかも、それぞれの場面に当てはまっているからこそ、登場キャラ全員がパロディに参加していますし、そのためツッコミもなく次に進んで行くので、それらが相まって「貧乏神が!」独自の特徴となって、面白い!と感じさせてくれるのだと思います。
これは、助野嘉昭だからこそ出せる特徴であると思います。
②構成がしっかり考えられている!
二つ目の「貧乏神が!」のポイントとしてストーリの全体を通しての、はじめから最後までの構成がしっかりとなされていた。ということが挙げられると思います。
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具体的に挙げていくとしたら、まずはキャラクターです。
どういうことかと言いますと、この記事の一番上にあった、「貧乏神が!」の登場する主要キャラクターが全員描かれた扉絵を思い出してください。
これ、実は最終巻の扉絵として描かれたものではありません。
1巻の扉絵として描かれたものなのです。
つまり、はじめから登場する主要なキャラクターは考えられていて、ある程度の展開も決まっていたことが伺えます。
また、その他にも挙げるとしたら、最終巻の巻末挨拶で、「この結末を描くために話を進め、キャラクターたちを成長させるようにしてきた」と言っていることからも、連載を始める前にしっかりと考えられていたことが伺えると思います。
そして、その結果、ストーリの軸となる部分は矛盾といった展開はもちろんなく、市子がちょっとずつひねくれた性格から、自分に正直になり、大切と思える友達や人間関係を築いていくという、物語の方向性はしっかりとしていました。
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また、「貧乏神が!」は人間関係だけでなく、貧乏神や福の神、付喪神と言ったいろいろな立場のキャラクターが登場します。
そして、それぞれに特性た立場、また関係性などがあって少々ややこしものがあるのですが、しっかりと考えられているため、説明などによってスムーズに理解ができますし、疑問なく読むことができます。
そして、それぞれの立場や関係が話がすすむに連れて、市子と紅葉を中心に繋がって行き、繋がりを持ったみんなで、最終の敵に立ち向かう展開は読んでいて非常に熱くなるものがありました。
この作品は、例えば「DEATH NOTE」などのように一気に話がひっくり返るような展開や「RAVE」のように張り巡らされた伏線が回収され、話がつながったりという展開はありません。
しかし、基本となる軸がしっかり考えられているからこそ、ギャグやパロディが生きてきますし、最終章は読んでいて非常に良い作品だと思うことができました。
それらのことから、「貧乏神が!」構成がしっかり考えられている!ということがおすすめポイントとして挙げることができると思います。
③キャラクターの特徴!
そして、最後になりますが、「貧乏神が!」に登場するキャラクターの特徴であったり性格は絶対におすすめポイントとして紹介せねばなりません。
これは、登場する主要キャラクターの特徴がどれもぶっ飛び過ぎていて面白いからです。
まず、貧乏神を含めた、神界のキャラクターたちは当然のことながら、それぞれの特徴や役割が分担されていて引き立っています。
そして、人間は、まともな人がいません。(笑)
巨乳、ロリ、変態、Mと変人が揃っています。
そして、その性格はいつ、いかなる時も発動します。
具体的には、まず戦うための理由が巨乳好きで相手が巨乳だからとか、ロリコンで相手がロリだからとか本能のままをさらけ出しています。
そして、エロのちからで強くなったり、神様になったりとこちらもアホ丸出しです。
そのため、それぞれに戦い方があって、その部分もコメディ要素となるので非常に面白いです。
また、貧乏神には使い魔がいるのですが、それが一見すると縫いぐるみのように見えるのですが、はらわたが破けていて綿が飛び出していたり、その中から貧乏神グッズを出したりとむちゃくちゃです。
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さらに、筆談のみで普段は喋らないくせに、ツッコミに徹するところ、また異様に戦いが強いところなど、そこしれない魅力を持っています。
このように、すべてのキャラが特徴的で、そしてキャラが物語の上で立っています。
また、最終章ではそれぞれの特性にあった役割を果たしているので、このへんは構成の旨さでもあるし、キャラを無駄遣いしないというところに助野嘉昭の旨さ感じます。
そこも注目するポイントとして挙げられると思います。
おわりに
このように「貧乏神が!」は笑いに始まり、笑いに終わるというすべてが笑いのために用意されたような面白い漫画です。
そして、はじめにも言いましたが、「貧乏神が!」は絶対におすすめできる作品です。
また、この作品はサブタイトルがその話ごとにでてきたセリフになっているのですが、それだけを見ても面白そうでワクワクさせられるものばかりです。
特に、1話目からの市子と紅葉の巨乳・貧乳対決をテーマとしたサブタイトルが最高です。
さらに1話目からネタ満載ですので、ぜひ気になった人は読んでほしいと思います。