デン爺
(引用;https://ebookjapan.yahoo.co.jp/)
はじめに
「聲の形」は大今良時の作品で週刊少年マガジンに2013年36・37合併号から2014年51号まで連載され、全7巻62話に加え、「聲の形公式ファンブック」1冊が発売されています。
この作品ははじめ、別冊少年マガジン2011年2月号にオリジナル版として45ページの読み切りとして掲載されました。
その後、週刊連載にあたり、リメイク版として第1話が書き直されています。ちなみにこちらは61ページです。
そして、単行本にはリメイク版が、聲の形公式ファンブックにはオリジナル版が掲載されています。
また、監督・山田尚子で2016年にアニメ映画が全国公開され、第40回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞や第26回日本映画評論家大賞アニメーション部門作品賞などを受賞しています。
さらに小説「映画 聲の形」が上下巻発売されています。
あらすじ(リメイク版)
石田将也のクラスに転校してきた西宮硝子は聴覚障害者であり、ノートの筆談を通じてみんなと仲良くなることを希望しました。
(引用;https://ebookjapan.yahoo.co.jp/)
しかし、硝子の障害が原因で授業が止まることが多く、クラスのみんなはストレスを感じるようになっています。
そして将也を初めとするクラスメイトたちによる硝子へのいじめが始まり、補聴器を取り上げたり、ノートを池に捨てるなど、それは次第にエスカレートしていきました。
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度重なる硝子の補聴器の紛失を不審に思った彼女の母親の通報によっていじめが発覚。
いじめの中心だった将也は、担任をはじめクラスのみんなに「いじめは将也のせいだ」と罪を押し付けられてしまいます。
その結果、孤立した将也はいじめを受けることになります。
そんな中、散々いじめたにもかかわらず、硝子が自分に優しく接するため将也は惨めさを感じ、ついに反発してしまいました。
(引用;https://ebookjapan.yahoo.co.jp/)
暴言を浴びせたことで喧嘩となり、それが原因で硝子は転校してしまいます。
しかし、硝子が転校したことにより、自分を本当に想ってくれたのが硝子一人だけだと気づき、守ろうとしてくれた彼女と分かり合えず失ってしまったことに、将也は自己嫌悪と後悔し、自分なりの贖罪を行うことを決意していくのです。
作品の特徴と感想
- 思春期の難しい感情、友達付き合いや将来の夢など、簡単には答えが出せない題材が繊細に描かれている。
- 7巻で完結と短い作品だが内容が濃い。
将也が硝子をいじめてしまったことを悔やみ、「人と向き合うこと」「自分の向き合うこと」の大切さを知っていく過程で、人間の感情や内面が見事に表現されており、とても考えさせられました。
将也はいじめていたことをみんなから手のひら返しで裏切られたので、誰も信じられなくなりクラスメートとの交流を閉ざしていましたが、それをクラスメートの顔に✖印をつけるという表現の仕方をするのもこの作品の見どころです。
(引用;https://ebookjapan.yahoo.co.jp/)
終盤のクラスメートの顔についていた✖印が取れていくシーンは、とても感動できます。
言い争ったり罵りあったりする。険悪なムードになったり痛い気持ちになったりもする。でも、みんなが笑顔に向かいたがっている。
そして、つらいこともあった中、みんなそれに向かっていく過程が嬉しくもあり、みんながいろいろな道に進んでいく時間の流れがすごく寂しくも感じます。
また、最終話がとても良い終わり方をするので是非自分の目で確かめてください。
映画では描かれていなかったので漫画限定です。
おわりに
先に述べた通り、第1話にはオリジナル版とリメイク版が存在し、若干話の内容が違います。
好き嫌いは人によって異なると思いますが、個人的には、オリジナル版の方が話の内容が凝縮されていて好きです。
ぜひ、公式ファンブックを手に取ってオリジナル版もよんでみてください!