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『響け!ユーフォニアム』アニメ感想文

京アニの本気『響け! ユーフォニアム』

京都アニメーションの本気というと私は真っ先に『響け! ユーフォニアム』を思い浮かべます。

久美子役の黒沢ともよさんや麗奈役の安済知佳さんをはじめ、寿美菜子さん、早見沙織さん、茅原実里さんなど声優陣が大変豪華です。京アニがすごいのはこの声優陣をちゃんと生かしているところにあります。

『響け! ユーフォニアム』の原作は正式には『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ』というタイトルであることからも分かるように舞台は京都です。原作やはみ先生による漫画版では登場人物は基本的に関西弁をしゃべります。しかし、アニメ版では全員が標準語をしゃべっているのです。

キャラの口調を変えるわけですから比較的大きな決断であったといえるでしょう。しかし、ノンネイティブの関西弁は違和感の原因になってしまいますから、結果的に違和感を綺麗に取り除いた英断でした。

次に、演奏がすばらしかった。コンクールの演奏シーンが印象的なのはもちろんなのですが、今回は香織先輩と麗奈のソロオーディションの話に注目していきます。視聴者のほとんどは音楽に関しては素人です。演奏を聞いて「なんかうまい」「これは好き」程度は分かりますが、上手な演奏を聴き比べることができる人がどれだけいるでしょうか?

香織先輩は麗奈の入部前は間違いなく1番トランペットが上手な人でした。なので香織先輩の演奏も上手なものでなくてはいけない。今作では、香織先輩を下げることなく「香織先輩もうまいけど、やっぱり麗奈の方がうまい」という演奏が見事に表現されていました。

とにかく吹奏楽の演奏が全編を通じてよかったので、最終回で主題歌「DREAM SOLISTER」の吹奏楽バージョンが流れたときには感動しましたね。

音の話ばかりしてきたので、絵の話もします。今作では主人公の久美子と麗奈の関係性が1話からどんどん変化していきます。そのため久美子と麗奈の二人きりのシーンは大きな意味を持つのですが、やはり大事なシーンだけあって絵が本当に「綺麗」としかいいようがないのです。

夏祭りの日「久美子って性格悪いでしょ?」というシーンの夜景。前述のオーディションの日の「裏切ったら殺していい。だってこれは愛の告白だから」のシーンの光の当たり方。さすが京アニです。情景描写に定評があります。そして、何といっても久美子と麗奈の目力でしょう。久美子と麗奈の目は全視聴者を魅了したのです。

京都アニメーションの魅力を語るうえで、この作品を外すことはできないでしょう。

書いた人:吉良瀬 春